慌てないで!犬が食べてはいけないものを食べてしまった時の対処法
- りんか 橘
- 2020年5月18日
- 読了時間: 4分
もし食べてはいけないものを食べてしまったら?
「飼い主さんの目を盗んでチョコレートを食べた」
「ご飯を食べてからなんだか様子がおかしい」
など、「中毒かも!?」という場合は、飼い主さんはどんな対処をすれば良いのでしょうか?
「何を、どれくらい、いつ」食べたのかを獣医さんに正しく伝えて
中毒を起こした場合、家庭で出来る治療法はありません。必ず動物病院で診察を受けてください。その際、獣医さんへ伝える内容は全部で3つあります。
*何を食べたのか
犬にとって毒性のある食品を食べているかどうかの判断ができます。
*どのくらい食べたのか
犬の体重と摂取した量によって、症状がどのレベルなのかが分かります。
また、毒性のない食べ物でも大量に取りすぎることで中毒を引き起こす場合があります。
*いつ食べたのか
摂取してからどのくらい経過しているかによって、症状のレベルが分かります。
もし時間が分からなければ、「いつまで元気だったか?」「元気がないことに気付いたのはいつ頃か?」などを獣医さんに伝えましょう。
これらの情報を出来るだけ細かく、正確に伝えるようにしてください。
くり返しますが、中毒の場合は家庭で出来る治療法はありません。
!必ず動物病院で診察を受けてください!

動物病院での治療方法
犬が毒物となるような食べ物を食べてしまった場合に、飼い主さんが一番気をつけなければならないのは、絶対に自分の判断で対処しようとしてはいけないということです。
動物病院で行う治療法は主に4つありますが、獣医さんは様々な状況から判断して、その子にとって最適な処置を行います。
愛犬が苦しそうにしていたら、すぐに動物病院に連絡をしましょう。
深夜などでかかりつけの獣医さんと連絡が取れない場合でも、夜間病院があります。
夜間病院が遠くすぐに診察を受けさせてあげられない場合は、まず電話をしましょう。
緊急対応が必要な場合であっても、最適な指示をしてくれるはずです。
【毒物がまだ胃の中に残っている場合】
*吐かせる
薬を使って嘔吐を促します。
「吐かせる処置」と聞くと、自宅で簡単にできそうに聞こえるかもしれませんが、とても危険なので、絶対にやめてください。
必ず獣医さんの指示に従いましょう。
*胃の洗浄
「吐かせる処置をしたが吐き出してくれなかった」「意識が朦朧としている・逆に暴れすぎる」などで処置ができない場合、また吐かせる処置で使う薬が「持病などで使えない場合」には胃の洗浄を行います。
※胃では消化されずに腸に詰まってしまう可能性があるものは、内視鏡を使って取り除く場合もあります。
*便と一緒に出させる
危険な食べ物を摂取してからある程度時間が経過してしまっている場合は、毒物が胃から腸へ送られ、からだ中に回ってしまっています。
その場合は胃を洗浄しても意味がないので、便と一緒に毒素を排出させるという処置をとることがあります。
また、摂取した量が少ない場合などは、体に負担をかけないために自然排泄を促すケースもあります。
【毒物が既に消化されてしまった場合】
*点滴によって体内の毒物の濃度を薄める
危険な食べ物を摂取してから時間が経ってしまうと、毒素が血液に流れ出て、体中をめぐります。
このような場合は点滴をして、体内の水分量を増やすことで毒素の濃度を極力薄める処置をとります。
中毒症状を引き起こした場合は、とにかく早めの対処が大切なので、飼い主さんは急いで動物病院へ連れて行くということと、愛犬の状況を正確に獣医さんに伝えるということが大切です。

前回の記事で「特に気をつけなければならない食べ物」について書きましたが、愛犬を中毒から守ることはなかなか大変です。
飼い主さんが気をつけてあげるのはもちろんですが、飼い主さんは気をつけていても、ほかの人が知らずに与えてしまうということも起こるかもしれません。
愛犬の急な変化にも落ち着いて対応できるように、日頃からしっかりと愛犬の様子を観察し、万が一に備えて知識を得ておくことがとても大切なのだということを覚えておいてください。
危険な食べ物はなるべく排除しつつ、同時にトレーニングも行っていくということが効果的です。
それでは次回は、人間の食べ物の中で
「犬に与えても大丈夫な食べ物」
をご紹介します。
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