危険!犬に与えてはいけない食べ物
- りんか 橘
- 2020年5月18日
- 読了時間: 5分
あなたは、自分の食べているものを飼い犬が欲しがるからと、食べさせてしまったことはありませんか?
一緒に生活をしていると、可愛くてつい自分と同じ食べ物を与えたくなってしまったり、机の上などにうっかり置いてあったお菓子を勝手に食べられてしまうなんていうことも起こりますよね。
でも、人間の食べ物のすべてが犬にとっても安全な食べ物というわけではないのです。
犬にとっては毒になるもの、あるいは毒にはならなくても食べ過ぎてしまうことで「中毒」を引き起こしてしまうこともあるのです。
犬との生活が始まったら、犬に与えてはいけない食べ物を知っておくことが重要です。

中毒を引き起こす食べ物
とは?
毒物によって身体に有害な作用を及ぼすことを「中毒」といいますが、犬が中毒になると、嘔吐・下痢・食欲不振などの症状がみられたり、最悪の場合には死に至るケースもあります。
では、どんな食べ物に注意するべきなのでしょうか?
中毒になってしまった場合の症状もあわせて紹介します。
チョコレート
こちらは有名なので、ご存じの飼い主さんも多いのではないでしょうか?
*チョコレートに含まれる「テオブロミン」という物質に毒性があります。
チョコレート中毒の症状
中毒の症状は食べたチョコレートの量によって変わります。
また、チョコレートを食べた後、早い場合は1~2時間、通常は6~12時間以内に以下の症状が出るといわれています。
初期症状:落ち着きがなくなる・おもらし・嘔吐・下痢・筋肉の震え・脱水・体温が高くなるなど
症状が進行すると:筋肉の硬直・痙攣・昏睡・死亡する可能性もあります
タマネギ
こちらもご存じの飼い主さんは多いかもしれません。
*タマネギに含まれる「アリルプロピルジスルフィド」という物質で、貧血症状が出ます。
この物質は赤血球を壊すため、赤血球の「体中の組織に酸素を送り届け、代わりに不要物を受け取る」という役割が機能しなくなり、呼吸困難などに陥ることもあります。
タマネギ中毒の症状
発症までには1~5日ほどの時間がかかります。
初期症状:貧血(粘膜が白くなる)・黄疸(粘膜が黄色くなる)・食欲不振・元気がない・尿が赤い(血色素尿)など
症状が進行すると:呼吸困難に陥り、ひどいときには死に至ります
キシリトール
キシリトールなんて食べないし…と思っている飼い主さん、よく読んでくださいね。
*体内に吸収されたキシリトールによって膵臓からインスリンが急激に放出され、低血糖症を引き起こします。
犬がキシリトールを食べることは想像がしにくいと思いますが、実は一部の犬用ガムの中にキシリトールが含まれている場合があるのです。
!飼い主さんは注意して選んであげてください。!
キシリトール中毒の症状
キシリトールの場合も、食べた量によって症状が異なります。
初期症状:摂取後30~60分以内に、 嘔吐・脱力感・よだれを流す・発作など
症状が進行すると:摂取後2~72時間以内に、急性肝不全の兆候がみられます
ナッツ
ちょっと意外かもしれませんが、これも要注意です。
*原因物質はまだわかっておらず、中毒を引き起こすメカニズムも不明です。
ナッツの中毒の症状
早くて摂取後60分、通常6~12時間以内に、嘔吐・脱力感・震え・腹痛・ぐったりと横たわるなどの症状が見られます
アボカド
果物はいいんじゃないの!?と思いますよね。危険なものもあるのです。
*アボカドの果実と種に含まれる「ペルシン」が原因で起こります。
アボカド中毒の症状
嘔吐・下痢・呼吸困難など
ぶどう/レーズン
また果物です。普段から果物を与えている飼い主さんは特に気をつけてあげてください。
*原因物質はまだわかっておらず、中毒を起こすメカニズムも不明です。
ぶどう/レーズン中毒の症状
摂取後24時間以内に、嘔吐・食欲不振・下痢など
全ての犬に起こるわけではありませんが、急性腎不全を起こすこともあります
急性腎不全が重症化した場合には死に至る場合もあります
アルコール
お父さんの晩酌の時などに「うっかりコップを倒してこぼしたものを飲まれちゃった…」ということのないように注意してあげてください。
*アルコール飲料に含まれる「エタノール」が原因です。
※また、焼く前のパン生地(ある特定の酵母が原因)や、腐ったりんごを食べた後にアルコール中毒を起こしたという事例もあります。
アルコール中毒の症状意外に少ない摂取量で症状が出る場合もあります。
初期症状:おもらし・嘔吐・下痢・眠り過ぎるなど
症状が進行すると:呼吸制御・昏睡・発作・死亡する可能性も出てきます
上記のほかにも 生卵の白身、イカ、タコ、ソーセージ、人間用のハムと乳製品、お茶、紅茶、コーヒー、カニ、エビ、スルメ、お味噌汁、生の豚肉 なども危険です。

「えっ!?それもダメなの?」と、驚いたものもあるのではないでしょうか?
飼い主さんが気をつけてあげなければ、犬はそれが自分にとって「毒」なのだとはわからずに食べてしまうものです。
犬を家族に迎え入れたなら、くれぐれも注意してあげてくださいね。
特に「うちはいつも愛情♡たっぷりの手作りご飯」という飼い主さんは、しっかりと調べて十分に注意して作ってあげてくださいね。
では、次回は
「食べてはいけないものを誤って食べてしまったらどうすればいいのか?」
「動物病院での治療方法は?」
を、お届けします。
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