ペットロスケア🐾セラピスト橘りんかの豆知識【46】
- りんか 橘
- 2020年5月20日
- 読了時間: 3分
問題改善
昨日少し触れた「咬み癖」について、問題改善クラスのONELife家庭犬トレーナーである「田中利幸さん」のお話をご紹介します。
田中さんが担当している問題は、主にマルトリートメント(不適切な教育)による攻撃行動(人や他の犬に咬む、吠え襲い掛かる)、強度の不安や警戒、パニック、怯えるといった問題で、犬の行動の改善サポートだけでなく、飼い主さんのケア、改善サポートもされているそうです。
強度の場合は、奥田順之獣医師による薬物療法と並行して改善を目指されているとか。
以下、田中さんのお話し紹介。
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問題行動が表れる家庭では、犬に一人で安心して休める時間や安全エリアが提供できていなかったり、人間社会で共に生きるための協調性を育む教育が施されていなかったりしています。
犬は人と生活する上では、必ず制限を受けます。
・リードを着けなければ散歩に行けない
・留守番中の居場所
・首輪を持たれる
・ブラッシングされる
・ほしいオヤツがすぐに手に入らない
これらはすべて、犬にとっては「制限」です。
普段から犬に合わせている、犬の要求を満たすようにしていると、いざ、そうした制限を受けると、犬は、思い通りにならない精神的な苦痛が発生し、そのはけ口として「吠える」「咬む」などの問題行動に発展します。
日本においては同じ生活スペースを共有して共同生活するスタイルの歴史が浅く、共同生活を築くための方法が専門家はもちろん、養育者に普及していません。
そのため、人間との生活の仕方を教えずにただ自由にしてしまう放任生活環境や、犬が少しでもストレスを感じていると見るや抱っこしてしまい犬自身で解決する能力を奪う過擁護が発生しやすくなっています。
それによって、犬が何を求められているか理解できなくなり、プレッシャーを感じ、常に緊張や警戒状態が続いた状態で成長し、心のバランスが乱れて(持続ストレス)いきます。
犬は自分で判断できないことで苦痛を感じやすく、意図や態度が曖昧だったり、自分の自由を制限したりする養育者の存在にも苦痛を感じます。
その結果、家族に攻撃する(キレる)犬が増えてきているように感じます。
中には、攻撃行動から処分を覚悟するほど追い込まれている養育者もいます。
養育者のケアに力を入れ、養育者を責めず、丁寧に説明して共生をサポートしていくことが必要です。
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ワンちゃんの問題行動を「バカな犬だ」と言う飼い主さんに時々出会います。
田中さんのお話しの中にもあるように、ワンちゃんの養育者である飼い主さんの知識不足や専門家の少なさが問題なのであって、決してワンちゃんがバカなわけではないということを知っていただきたいです。
適切なサポートがあれば、人間も犬も、不快な思いをせずに済むのです。
こちらは「しつけの HOW TO 本」というわけではなく「咬む行動はなぜ起こるのか?」について焦点を当てた、咬み癖に特化して書かれた「獣医師・奥田順之」の書籍です。
(Amazonに飛びます)
飼い主さんが正しい知識を得ることで、最初から問題行動に繋がることを防げるように、これからワンちゃんを家族に迎えようとお考えの方や、既に一緒に暮らしている方にぜひ読んでいただきたい一冊です。
ちなみに、ONELifeまで持参すると、奥田順之獣医師にサインをいただけるそうです!
アクセスはこちらをご覧ください
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ワンちゃんと快適に暮らすために、飼い主さんも頑張りましょうね^^
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